ブーツ類の交換について
目次
・〜ブーツとは
・ブーツの種類
・ブーツが破れていたらどうなるのか
・交換時期について
・料金について
・3ポイントアドバイス
・まとめ
〜ブーツとは
ブーツ
車が進むときや曲がる時、ロッドやシャフトという部品が回っています。
回転の支点になるところを保護するようについている黒いゴム製のものがブーツです。
ブーツの役割
1. 中のグリスを逃さない
ブーツの中には金属同士の摩擦を軽減するグリスが入っています。
このグリスで満たしておくためにブーツが被さって逃さないようになっています。
2. 外からのゴミや水分をガードする
金属同士が触れ合うところにゴミや水が入るとうまく回らなくなったり、錆びたりしてしまいます。
ブーツはこれらの不要なものを中に入れない役割もあります。
ブーツの種類
タイロッドエンドブーツ
ハンドルを切った時に動くロッドという部品の先端についています。
このロッドでタイヤの前側もしくは後ろ側を押すことでハンドルが切れる仕組みです。
エンドブーツとも言われます。
ロアアームブーツ、アッパーアームブーツ
ハンドルを切った時、タイヤが左右に動く時の支点になる上下についているブーツです。
ロアブーツや、アッパーブーツとも言われます。
ドライブシャフトブーツ
タイヤが回転する力を伝えるシャフトについているブーツです。
インナーとアウターがあり、一般的な2輪駆動車なら合計4つ付いています。
その他のブーツ
これらの他にもラックブーツやミッションブーツなどのブーツ類があります。
グリスを含んでおらず、ゴミを遮断するだけのブーツをダストブーツとも言います。
ちなみにミッションブーツはダストブーツになります。
ブーツが破れているとどうなるのか
車検に通らない
交換理由でも最も多いのはこれだと思います。
車検の際はブーツが破れていると整備不良とみなされ、検査に合格することができません。
グリス切れ
ブーツが破れていると中のグリスは外に出てしまうので無くなってしまいます。
その結果錆びたり金属同士の摩耗が激しくなり、ガタが出始めるとその部品一式を交換することになって費用が嵩むこともあります。
グリスが飛び散る
グリスが漏れ出た先にタイヤやドライブシャフトのような回転物があると掻き回して色々なところに飛び散ります。
その結果ブレーキや補機ベルトなどに油分が付着し、劣化させたり性能を落としたりしてしまいます。
交換時期について
ひび割れやグリスが出ていたら早めに交換した方がいいです。
走行距離や年数よりも、現物を見て判断した方がいいので気になる方は法定点検などで見てもらいましょう。
料金について
ブーツ代
ブーツの種類によって変わりますがおおよその金額を記載します。
エンドブーツ、ロアブーツ 800円〜3000円
ドライブシャフトブーツ 3000円〜10000円
工賃
こちらも車の種類や場所によって前後します。
エンドブーツ、ロアブーツ 2000円〜6000円
ドライブシャフトブーツ 6000円〜15000円
3ポイントアドバイス
グリスが飛び散っていたら早めに交換する
グリスが飛び散っていると部品の劣化を早めてしまう可能性があるのでできるだけ早めに交換しましょう。
法定点検で定期的に見てもらおう
1年ごとの法定点検では点検してもらえるので、定期的に見てもらって放置時間を抑えましょう。
ガタがあるものは本体ごと交換する
グリス切れや経年劣化でガタが来ている部品はブーツのみではなく、その部品ごと交換しましょう。
このような交換をASSY交換といいます。
まとめ
ブーツは破れていても車は普通に動くのでスルーしがちですが、部品の寿命を伸ばすためにも定期的に見て適切に交換しましょう。
少ししか破れていなくても、中のグリスがドロドロになって役目を果たしていないこともありますので、整備工場のアドバイスには耳を傾けてみてください。